自分では案外わからない「自分のこと」が見えてくる。~中学、高校生活を楽しむために~
「ビジネス手帳で中高生の『生活習慣力』がみるみる変わった」 能率手帳プランナーズ監修、日本能率協会マネジメントセンター
「やらされる」とつまらない
中高生が身につけたいと思う(または保護者が身につけさせたい)習慣がなかなか身につかない…例えば「早起きできない」「忘れ物が多い」「食事の時間が日によってバラバラ」…あるいは、忙しすぎて時間がなくて追われているような感じ、やりたいことができない、何をしたらいいのかわからない…などの悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか?
あと数年で社会へと羽ばたいていく若者たち。限られた貴重な時間を、不完全燃焼のままやり過ごしてしまうのは、あまりにももったいないですよね。
しかも、これからのビジネス界で求められているのは「自ら考えて行動できる人」だといいます。
そして、勉強や趣味、部活動などの計画を自分で立て、その計画を実行する楽しさを味わうことができるようになります。「やらされる」とつまらない勉強も、自分から「やる」と意外と面白いものです。そうした面白さを実感することで、「自ら考えて行動できる人」になっていくことができるのです。(「はじめに」より)
この本で紹介されている、中高生がビジネス手帳を使うと身につく4つの力ー
1 生活習慣力
2 時間管理力
3 計画実行力
4 経験活用力
こういった力を身につけることで、強制されたり、時間に追われたりするのではなく、自分の予定や目標に沿って「時間を管理する」ことができるようになれそうです。
目標を分解するとやるべきことが見えてくる
最近メディアでよく取り上げられている、「大谷翔平選手が花巻東高校1年時に立てた目標達成表」(花巻東高校野球部では入部した皆さんが作成されるそうですね)は、ひとつの目標を掲げて、それを達成するためにはどのようなことをすればいいのかということを、分解してより具体的な目標にして、やるべきことを自分で明確にしていきます。
この本ではビジネス手帳を使っての目標達成への計画方法も紹介しているのですが、特に押さえたいのは「優先順位の考え方」です。
目標を分解したあと、細かい目標を設けたとしても、いったいどこから手をつけたらいいの!?ということになりかねません。
その指針として、重要度、緊急度をもとにした優先順位のつけ方は、覚えておいて損はないです。
中高生にとってビジネス手帳を使う最大のメリットは、「やるべきこと」と「やりたいこと」をする時間を確保できること、そしてその優先順位を自分で考えて決めることができるということではないでしょうか。
「やるべきこと」と「やりたいこと」、このふたつをコントロールできれば、嵐が吹こうとも、受験が来ようとも、怖いものはナイ!?
この本には、タイプ別のスケジュール欄や予定の計画の仕方など記入例もあわせてビジネス手帳の活用法について詳しく説明されていますのでとても参考になります。
そして、書いていくうちに、何に時間を使っているのか、何が楽しいと思うのか、どういうことが苦手なのか、など、自分では案外わからない自分のことが見えてくるようになるといいます。
しかも手帳は、シールでデコレーションしたり、お気に入りの写真をはさむなどして、自分流に好きなようにアレンジ可能なのが楽しいところです。
今どき、スマホもあるけれど、「自分スタイル」の手帳も使って、これからの学校生活を、思いっきり楽しんでください。 (2018/4/9)
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